マンゴスチンの基礎知識
マンゴスチンは日本で栽培されていない果物ということで、確かに認知度も高いわけではないのですが、実はマンゴスチンは「果物の女王」ともいわれているトロピカルフルーツなのです。
パイナップルやチェリモヤと共に「世界三大美果」とされています。果物として味わえば、酸味とほどよい甘みがマッチして、かつジューシーな味わいがあります。
マンゴスチンは、オトギリソウ科、フクギ属の常緑高木で東南アジアが原産となっています。名称に「マンゴー」とありますが関連はありません。木は大きなものは25mにもなる直立した幹の高木で、葉は対生の卵形ないし長円形です。花は肉厚で、わずかに黄色を帯びています。果実の大きさは直径4~8cmで球形、表面は滑らかです。果皮は厚くてやや硬く、暗い赤紫色です。
食用になる果肉部分は仮種皮で、丁度ミカンの房のようであり、白色です。それぞれの房には種子が1個ありますが、発芽能力のない種子は小さくて食べる時には気にならない程度です。
世界三大美果というだけあって、かの大英帝国のビクトリア女王が「我が領土にマンゴスチンがあるのに、食べたい時にこれを味わえないのは遺憾」と嘆いたそうです。現在では冷凍も生果も、比較的簡単に購入できるので、昔の人から言わせると贅沢ということになるでしょう。
ちなみに「世界三大美果」とは、イギリス・マルコム卿が述べたもので、一説ではパイナップルではなくマンゴーという説もあります。